2025/11/15 11:22

さて。


板橋コーヒーフェスティバル2024、2025と出店し、会場で二種類のコーヒーをお出ししいずれも好評でしたがそのうちのひとつ、


ボイリングコーヒー。


これは2023に店主がノース・スマトラに出張した際、移動中に休憩したカフェで飲んだコーヒーが印象的だったのに端を発し、


スマトラの豆をフェスで出すんだったら抽出も現地スタイルを再現してみようじゃないか、という事で考案したレシピです。


そして今回スマトラブレンド「ダブル・ダイアモンド」を発売したことと、


会場で出したボイリングコーヒーの作り方を知りたいという声も頂戴しましたのと、


ペーパードリップと淹れ比べて味わいの違いを楽しむのも面白いんじゃないかという事で本記事を投稿した次第です。


(ワンオペで時間にも体力にも制約があるため、画像と文章のクオリティが低い点はご容赦下さい)


ボイリング(浸漬式)、コーヒー粉をお湯に一定時間漬け込んだのち濾してその液体の上澄みを飲むので言ってしまえばフレンチプレスと同じ。

(なのでプレスをお持ちの方・お使いの方はこの記事とくに不要かもしれません)


用意するのはコーヒー豆(当たり前か…)、タイマーか時計、お湯を注ぐポット、サーバー、マドラー、コーヒーカップ(これも当たり前か)、

茶漉し(当店では念のため2枚重ねていますが、1枚でも充分です)

粉15gにお湯150mlを使います。


コーヒー豆を15g測り、グラインドします。

(中挽き、1mm角程度)

お湯を沸騰させます。

沸騰したやかんのお湯をドリップポットとサーバー両方に半分ずつ注ぎます。

(150mlお湯使うので、厳密に言えば75、75ずつですが、目測でよろしいと思います)

次にサーバーに注いだお湯をドリップポットに戻します。

これでほぼお湯が適温になり、かつサーバーの予熱も完了。

この湯温調整のやり方はペーパードリップでも同じです。

(適温に関しては諸説ありますし当店も考えがございますが、長くなるので今回は割愛。基本的に当店では90度前半です。)

予熱したサーバーにグラインドし終わって粉になったコーヒーを入れ、静かにドリップポットのお湯を150ml注ぎます。

注いだらマドラーで数回攪拌し、お湯と粉をなじませます。

2分30秒漬け込みます。

時間が来たら茶漉しを使ってサーバーのコーヒーをカップに注ぎます。


完成。カップの底に粉が沈澱するので上澄みをお飲み下さい。ペーパーとはまた異なる味わいで、オイリーさと甘さ滑らかさ、優しい印象。原始的なやり方ですが、簡単に現地の味を楽しめます。
(アチェはアチェで別のスタイルだし、ノーススマトラでもカフェによってやり方が違いますが、現地の農家さんで出してもらったコーヒーもやはり浸漬式っぽい味だったので、これもひとつのスマトラの味と言っていいのではないでしょうか)


ちなみにフレンチプレス(店主私物のボダム)。
コーヒーシーンはトレンド、浮き沈みがありプレスはだいぶ昔に流行りいまはやや鎮静化しているかもしれません。が、世界的にみても浸漬式の文化は多いしカッピングと同じ方式だし、何よりコーヒーの魅力のひとつに間違いなく「多様性」があると思うので、流行り廃りや見た目の華やかさだけにとらわれず、色々試して楽しんで欲しいと思います。

ノース・スマトラ出張にて。素朴な甘さと滋味があります。

2025.11/14投稿

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